第156回「受け継がれる文化」
第156回 探究型ワークショップ実施!
テーマは「受け継がれる文化」です!
本日の問い
人類が地球を離れ、宇宙へ移り住んだ後も、受け継がれている日本文化(日本独自の習慣など)はなんだろう。またそれらはなぜ受け継がれたのだろうか?
探究
インプットセッション中のトーク
>>当たり前すぎて分からない、はパワーワードですねえ…!
>>日本はJA含め、ちゃんといいものを作るシステムがあるのですよね
*それが完璧というわけではないですけど。。。
>>関係ないんですけど日本人いう海外で欧米+いくつかですよね
↑たしかに!
>>同じ海外でも中東と欧米とアジアはだいぶ違いますものね!
>>ITだったら中国も入ったりするんですけどね
>>たしかにー!
>>でもやっぱり欧米の偏りが酷い
>>そういえば中国のショッピングモールのトイレの壁がおぞましかったです
>>顔見えるヤツとかありますよね…↑中国トイレ
↑それは見たことないんですけど壁にアレがへばりついてました…
>>「現物」に限定しているのが文明
>>なのですね!
>>あれ。。。>トイレ
>>文字なかったことが日本にあるなんて…
>>歴史では知っているけど驚きですよね
>>おしゃんてぃw
>>畳は「畳んでもっていける茣蓙」みたいなものが語源だそうな。。。
>>この畳良くみたらマナー違反がある
>>おおお>
↑おしえてくださいー!
>>某アジアの大学での小論文で「日本の地下鉄、まねするべき?」ってやつがありました。
*時間正確なのにこだわるの意味ある?的な
>>欧米は生徒が掃除はないですね、基本的に。
>>トラブル回避と清掃の方のお仕事はお仕事として尊重、だと思います。
>>中国では習字まだ書いてるのですかね?
↑全然やってますぜ!>中国習字
グループトーク
<<中3生 Iくんの意見>>
電車が正確な時間にくる。
理由
日本人はせっかち。
よっぽどの予定じゃないとギリギリにきたりする。
だからそこで電車がルーズだと遅刻し散らかしてしまう。
だから日本村では宇宙で使われる乗り物も時間ぴったりに来ると思う。
また伝統とかが邪魔してできないと思うが外国みたいに時間にルーズになっても良いのかもしれない。
>>宇宙時代⇒時間資源がリアルになるかもしれませんね
(リアルに「光速」が影響を及ぼす科学レベルになるので、1秒の誤差が大きな違いを生む)
>>その意味で、時間に厳格な日本文化(日本人の感覚)を残すかどうかの議論が真面目にされそう
ー--
<<理科の先生 Iさんの意見>>
「美意識」
自然を愛でること(宇宙に行っても四季を作る?)
日本は国土の大半において春夏秋冬が明確に分かれている国で、
人々は四季の移ろいに敏感で、
自然に対する感受性が鋭いと言われている。
自然を題材とした、
また自然の美しさについて記した書物は、
古来より多数書かれている。
例えば、鎌倉時代「徒然草」の作者の吉田兼好は、
「花は盛りに、月は隈なきををのみ見るものかは」と記し、
自然の美しさは、満開の花や満月だけではなく、
これから咲く蕾や雨の中の月などが不完全なものの中にも存在するということを述べており、
自然のさまざまな姿を愛でたことが窺われるから・・・・・
さらに、江戸時代には、
浮世絵に花を愛でる描写や自宅やその庭で盆栽等の植木を育てる描写があること等から
花見や園芸の文化は庶民にまで浸透していたことがわかり
人々は身分を問わず広く楽しんでいたと考えられる。
自然現象に対して西洋人や中国人と比較して敏感であることを
「日本風景論」(志賀重昂)は述べている。
>>日本風景論
>>日本人らしさ⇒日本の持っている風景に帰属している
>>たしかに、、
>>自分はパンの知っとり具合で季節の移り変わりを感じ取ります
>>パンのしっとり具合…いいですね!
>>パンの観天望気、おもしろいですね(笑)
>>宇宙に行っても、故郷の風景、アイデンティティを再現しようとする?
(日本の、四季折々の気候など)
ー--
<<大人の方 Nさんの意見>>
宇宙へ移り住んだ後も受け継がれている日本文化
・折り紙、けん玉、将棋などの娯楽はおそらく一定数プレイヤーが居続けるため
受け継がれていくと思われる。
・郷土料理もおいしいので受け継がれる。
・花見や月見みたいな文化も続いていきそう。
>>ヨーヨーを月面でやるとか…「シュートザムーン!」
>>遊びや小さい文化の方が、形を変えながら受け継がれる?
>>嫌われる理由もないだろうし
>>文化とは何か?
⇒自分が自分らしくあるための、根源の知識(など)
>>その意味では、遊びはその最たるものだから、受け継がれそう
>>さっき見せた本です。講談社版は絶版のようなので、
>>日本人は温泉は絶対作りますよね
>>定期的に温泉に入ることで「あ~自分は日本人なんだな」ということを思い出しそう
>>オリンポス山温泉w
>>逆に、花見や月見はなくなるのではなかろうか?
>>神社に関するイベントも?
>>花見は、桜を植樹すればいいだけだから、残るな、たぶん
>>上海の日本人は皆春になると植物園に行く。桜を見るために
>>植物園はそれほど多くないのに人数が多いので、渋滞ができたりするw
>>ああ、なるほど月面都市にも植物園を作れば良いのですね!
>>みんなワイワイ騒ぎたいのかな?
>>僕ら日本人は、春になるとあのピンク色の植物を見ないと気が済まない身体になってしまっているのだと思います
(それが、日本人が桜を愛でるということなんじゃないかな)
>>花鳥風月
↑たしかに…!
ー--
<<中3 H君の意見>>
おじぎ
触れ合わず意志を伝える
八百万の神(多神)
なんでも受け入れる
おたく
こだわりを極める
>>アニミズム
>>万物に神はやどる、ですね
>>オタク文化とアニミズムの今後については、我々の腕の見せ所ですね!
(今、ゾンビや競走馬まで可愛い女の子にしてしまうところまできているわけですw)
>>禅!
>>日本人なんでも擬人かしすぎ
>>月面シェルターはみんなインドア
>>ウマ娘みた時リアルで笑ってしまった。
>>どこまでいっても、宇宙は人間にとって脅威であることに変わりはない
>>だから、新しい畏れの対象が現れるかもしれない
>>それが、日本の宗教の中で説明されるかもしれない
>>江戸は文化が花開いた時期、といいますが、
>>それってすげえオタクがいた時期、なのですよね
>>毎日アサガオつくっていたやつとかすげえ・・・
>>楽しいからやろうぜ!はいいですよね!
ー--
<<高校生 Tさんの意見>>
宇宙に行けば、物質的な文かは大きく変わる
精神的なものも、変わる所と残る所が出てくる
(色々な国の人が一緒に住むようになるため)
じゃあどこが残るのか
⇒八百万、宗教に対する不真面目さ(寛容さ、柔軟性)?
現状日本に移住してきているのは、
東南アジアや中国など、多神教圏の人が多い
今後世界中の人が入ってくる
(あるいは月面都市で共存するようになったら、どうなるのか)
スープの飲み方にも、日本と他国の習慣の違いが現れる。
ー--
<<大人の方 Kさんの意見>>
数学(和算)
江戸時代からあった数学
漢方
ちょっとした不調を治したり、不妊に貢献
シンパシーの文化(考え方)
共感性
ゲーム、アニメ、マンガ
花見、庭園など、きれいなものを尊ぶ文化
古典より
信仰文化、宗教、占い、アクセサリー
寺、神社は今もある
仏像、彫刻
文化の鏡
>>関孝和
>>文明の発展に数字は大きく寄与している
>>丹波康頼
>>関 孝和(せき たかかず)江戸時代の和算家ですね。
(超天才級)
>>丹羽康頼:日本最古の 医学書を書いた人
>>宇宙に行った時に、新たに出てくる不調に対する対処が、
西洋医学が開発する前にすでに漢方は持っているかもしれませんね。
彼らの基本は体のバランスを整えることだから、
新たな発見をする必要がないと思うので。
>>身体が持つポテンシャルをどうこうする、ということが漢方なら、全然のこってそう。。。
>ムーンフェイス解消漢方とか
>>宇宙人と漫画や数学で”会話”できるかもしれませんな…
>>たしかに、、
>>宇宙人とのコミュニケーションは、ボイジャー1号の金板の話が面白いですよね。
>>ふる〇ん男女が書いてある絵が彫られているヤツですな(偏見)
>>偏見…w
>>そもそも「漢方」って中国ではいいませんもんね
>>漢から来た処方、って漢の人はいわないわけで…
ー--
<<学校の先生 Yさんの意見>>
受け継がれる文化→伝統芸能
<演劇>
日本の伝統的な演劇には、能楽、文楽、歌舞伎、組踊などが挙げられますが、音楽と舞踊が重要な要素。
<音楽>
日本の伝統音楽は、楽器も種類も大変多様です。古代から現代に至るまで、生まれも育ちも異なる多種多彩な音楽が層をなして今日に息づいてる。語り物や歌い物など、声をつかう音楽が豊富なのも特色で、とくに三味線を用いる音楽が多いのも特徴。宇宙音楽に変化か
<舞踊>
神楽や地域で伝承されてきた民俗芸能にみられる踊りなどもあるが、いわゆる日本舞踊は、歌舞伎から生まれた歌舞伎舞踊や、上方舞などから派生し、舞台で見せる踊りとして洗練され発展してきた舞踊のことで邦舞ともいう。
<演芸>
落語、漫才、浪曲、手妻、太神楽,講談など、庶民的な寄席芸能の総称です。そのルーツは、古代の散楽、猿楽などに遡ることができますが、江戸時代に寄席の発達とともに盛んになり、宇宙でも大衆的な芸能が楽しまれるのでは。
<そのほか>
日本各地には、地域ごとに継承されてきた民俗芸能が多様にある。郷土の芸能は、その土地の風土や歴史を反映していて、それぞれの地域文化のなかで大事な役割をはたしてきた。宇宙でも踊っていそうだ。
>>組踊(くみおどり)は沖縄のやつですよね!
>>マクロス…!
ー--
<<教育業・留学関係 Oさんの意見>>
とにかく。第一は「食べ物」。
繊細な味付けのおいしさ。
なにより伝統的な日本食は現代的な食べ物に比べて健康的。
世界を見ても日本食が一定のブームになったりすることも証拠ですね。
「もったいない」の文化
「いただきます」の文化
など、日本人の精神性から生まれる、
現代的な理性にも前向きにメッセージを投げかける文化は重宝されるはず。
SDGsとかにも合っている。
小さくて性能がいいものが喜ばれる文化。
むかしは掃除機や洗濯機。
欧米のものは無駄にデカい(笑)
月の有人探査(アルテミス計画)でも日本の民間企業がつくった小型ロボットが送り込まれることが決まっている。
最後は一番マジメに。
これを意識して仕事もしています。
「調和を生み出す文化」
宇宙時代になると、
国家の枠を越えたり、地球外の何かと接触もあるかもしれない。
「和して同ぜず」の価値観が生きるはず。
いまでも日本は自立した国として(決して同じない個をもち)、
「和」を尊重する外交が必要なはずなんだけど、
某大国の顔色うかがってしか行動できない現実ですね。。。
余談。
『文明の衝突』サミュエル・ハンチントン著
では、
日本は世界の中で、
一つの国で一つの、独自の文明圏だと説明されています。
生き残るべき、生かされるべき文明だと思います。
>>ナノカーレース 今回日本優勝しましたよ。
>>へええ・・・!
ー--
<<広告業・コンサル業 Uさんの意見>>
【受け継がれる日本文化は何か?】
和!
世界は多様化し、細分化していく
それが宇宙時代であればなおさらである。
正しいことは沢山あり、
正しさでは決めきれないことも今以上にある。
だから、正しいことよりより良いことを目指す形は
尊重されるのではないだろうか?
(日本語の敬語体系なども…?)
>次点
今日はいい天気ですね、という挨拶。
*宇宙の天気は超苛酷であり、それらが及ぼす影響ははかりしれないから。
もしくは、青い空があった記憶を挨拶にとどめておこうと思うから。
いくつかのお話(竹取物語)
*月がどういう天体として思われていたか、というのを示す資料となるのでは?
>おまけ:受け継がれる”べき”文化は?
食文化!
大豆のような同じものを沢山の形状で加工し、食べる文化
納豆のような発酵食品を愛する文化
おにぎりのような素手で加工する文化
刺身のような生で何かを食する文化
カレーうどんのように異国の料理を自分の好む形で展開する文化
それでは種としての強靭度を保つうえで
ー--
ファシリも考えてみた!
〇宇宙で暮らす時代になっても残っているもの
・たたみ
・筆ペン(ただし重力をどう克服するか。)
―無重力あるいは墨が下に落ちないのでは…
・和食っぽいもの
ー宇宙で食えるものが発見されれば新しい料理も開発されるだろうが、
ー基本的には宇宙にあるモノ、持ち込めるもので「どう再現するか」を考えるだろう
・日本語
ー変化はするけれども、日本人がいる限り、残る
ー色々な言語を吸収はしていくけれども、日本語という軸は変わらなさそう
・折り紙
―建築方法として重宝され、研究される
ードラゴンボールのぽいぽいカプセルじゃないけれど、折り紙技術を皆が学び、テントみたいな感じで皆が家を建てられるようになるかもしれない
・カラオケ
ー「歌(音楽)」は人類史上ずっと続いてきた文化
ー歌いたいという欲求は、それこそ今の人類のままであるならば、なくなることはないだろう
・灌漑、治水技術
ーもしチャンと水がある環境を見つけたら、その時は日本人のような水害と向き合ってきた民族が活躍するだろう
〇残らないもの
・難しい漢字
ーそれが良いことなのかどうかは別
〇分からないもの
・着物
―着物を着たいというニーズは、続くかぎりある
ーけど宇宙では着脱しにくいのでは、、
こういうたぐいのものは今後どうなっていくのだろう
1,残る
2,消える
3,カスタマイズされていく
〇残るものはなぜ残るのか?
・必要だから
・生活に溶け込んでいるから
・皆が欲するから
⇒個人的には「たたみ」推し
⇒なぜなら令和の今もなおわざわざ「和室」を設けるくらい、日本人は畳が好きだから
ファシリテーターより
今回もありがとうございました!
ファシリテーターの木原です。
今回は同じくファシリテーターの山田と共同制作という形で、
この「受け継がれる文化」というテーマで実施いたしました。
「文化」と表現しましたが、少し幅広く定義し、
有形無形関わらず「未来にも残りそうなもの」なら何でもということで考えていきました。
また今回イメージしていたのは日本文化やその周辺にあるものとなります。
文化や習慣・モノや技術などには、
当然ですが、残るものと残らないものがあります。
全くそのままの形で残るものは稀かもしれませんが、形を変えて残るものはたくさんあると思われます。
残るものは、いったいなぜ残るのでしょうか?
これも今回の問いかけに含まれています。
個人的には「遊び」に関する考察が興味深いと思いました。
「遊び」は絶対に必要不可欠かと言われればそうでもないのですが、
だからこそ、皆に好まれるものはちゃんと残っていくのではないかということですね。
「文化は自分(たち)らしさの表現方法」
「遊びはその最たるもの」
という解釈も、なるほどと思わされます。
また宇宙に出ていった後は、
コミュニティやコロニーはあるかもしれませんが、
祖国からは離れることになります。
気候風土も変わり、今よりもより活発に多文化との邂逅があるでしょう。
そういった中で文化がどのように受け継がれ、また変化していくのでしょうか。
今回の探究には出てきませんでしたが、ユダヤ人の歴史や世界中に住み広がる中国人の文化や習慣などを見てみるのも、良い視点なのかなと思ったりもします。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
またやりましょう!
次回は4月29日(金)となります。
(22日はお休みですので、ご注意ください)
テーマは追って告知いたします。
今後も、面白くて学びになる探究の場を実施していきますので、お楽しみに!