第213回「花火文化の未来」

第213回 探究型ワークショップ実施!
今回は「花火文化の未来」というテーマで探究していきました。

今回のテーマについて

ファシリテーターの木原です。

今回は、各地で資金難や人材不足により花火大会の開催が困難になっているというニュースを受け、日本の花火文化は今後どうなっていくのかということについて考えてみました。

日本の花火には、消える直前に色が変わることで儚さを表現するような細かい仕込みがあったり、墨田川の花火大会は元々鎮魂のために行っていたなど、単に派手にぶっ放す、演出する以外にも、日本人の心が乗っているように思います。(規模やサイズだけが重要ではないからこそ、家庭用の小さい花火もあるのですね。)

1人の日本人としては、花火文化や花火大会が続けばいいなぁと思う心情ではありますが、でもこうやって冷静に花火の歴史をたどってみると、花火もまた時代に合わせて変化・変遷してきたものだということが分かります。(元々、兵器でしたからね)

我々はつい、

江戸時代から続いているもの=継承したい・残したい

と考えがちですが、そもそも江戸の人たちは時代に合わせて工夫改良をこなし、進化させていくことで現代にも残る良いものを作っています。(と、とある人から教わり、なるほど~と思いました)なので我々も今の時代に合わせてどんどん進化させていくべきなのかもしれませんね。

グループトーク

参加者の意見・やりとり

【日本の花火文化は続くのか?】」

小結論:
続く。(でも、よりエコに安価に便利になるかも…?)

解説:
花火(やお祭り)は楽しいモノ。
それが無くなるなんてよっぽどのことである。
*奇祭や危ないお祭り、その文化圏の消滅(寒村等)は別として、
楽しいこと(花火、お祭り)が無くなるためには
それを覆すような大きな事例が必要(なので、無くならないのでは?)

でも、現在の花火には問題点があるので、
楽しさはできるだけそのままに改善されていく可能性はある。

人が多い→VR中継
火薬の危険性・空気を汚す→ドローンなどの空間投影
などなど…

おまけ:
宇宙進出時代になれば、相対的に空気は貴重、火薬花火などはぜいたく品になる可能性がある。
そうなれば、恒星の動態(プロミネンスなど)を花火に例えて呼ぶ…なんてことがあるかもしれない。
(そういえば、花火に「スターマイン」ってありましたね)

【日本の花火文化は続くのか?】」

小結論:
続く。(でも、よりエコに安価に便利になるかも…?)

解説:
花火(やお祭り)は楽しいモノ。
それが無くなるなんてよっぽどのことである。
*奇祭や危ないお祭り、その文化圏の消滅(寒村等)は別として、
楽しいこと(花火、お祭り)が無くなるためには
それを覆すような大きな事例が必要(なので、無くならないのでは?)

でも、現在の花火には問題点があるので、
楽しさはできるだけそのままに改善されていく可能性はある。

人が多い→VR中継
火薬の危険性・空気を汚す→ドローンなどの空間投影
などなど…

おまけ:
宇宙進出時代になれば、相対的に空気は貴重、火薬花火などはぜいたく品になる可能性がある。
そうなれば、恒星の動態(プロミネンスなど)を花火に例えて呼ぶ…なんてことがあるかもしれない。
(そういえば、花火に「スターマイン」ってありましたね)

以上。
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これまでの花火文化の変遷

狼煙⇒火薬⇒爆竹、ロケット花火、兵器
 ↓
アラビア
「あれ?これなんか綺麗じゃない?」
 ↓
ヨーロッパ
「戴冠式で使おうぜ」
 ↓
各地へ・・・日本にも
 ↓
家康
「綺麗だなぁ」
 ↓
江戸の人
「綺麗だなぁ」
「街焼けちゃうかもしれないけど、もっと見たい!」
(焼けちゃったら再建すればいいし)
 ↓
明治時代に入って、カラフルに
 ↓
様々な模様、表現
細かい色の変化、芸術性
 ↓
コロナ、物価高騰
「お金がない、花火大会できねぇ…」

ーーー
なぜ日本で花火のレベルが爆上がりしたか
戦国時代が終わり、火薬を扱っていた兵士たちが花火職人に
 ↓
競い合う中で、めっちゃうまい職人家系がいくつか登場?

ーーー
現在、日本には約1.5万人の花火職人
平均年収は300万に届かない程度
食ってはいけるが、決して割の良い仕事ではない

感覚は農家に近いのかもしれない
が、生きるために必要な野菜や果物とは違い
花火は必須ではないので、優先度は低くなるはず
最終的に、物価が高騰したり、経済危機が続けば、

1,平均年収が割に合うところまで上昇するように、職人の数が減る
2,国が援助し、赤字産業になってしまう

ーーー
現在の日本の花火文化と言えば
一番大きいのは「花火大会」

ほとんどの人にとって、花火大会は
「あればみたい」
「なかったら残念」
「復活させるなら協力するぜ(クラファン)」
くらいの感じ。どうしてもやりたいのは
・主催(自治体?)
・職人
・他ステークホルダー
くらいの感じ?
(なにせ、儲かるから)

既に2023年の時点で資金が集まらず実施できない花火大会があるが、
ここ数年は世の中の変化が「加速している」とみるべきなので、
遅かれ早かれこうなる流れだったのかもしれない。

なので今後は、
・花火大会は半分以上消える
・残りの半分がもっと大々的なイベントに
⇒実施できなくなった元主催者や職人たちも出資し、総売り上げを分配してもらう形になるかもしれない
・手が空いた花火職人は、個人向けの花火作りに
⇒コンビニの花火よりももっと良いものが個人向けに沢山登場
小規模で芸術的なものが沢山登場する

・少人数化、パック化していく
(焼き肉ライクやキャンプみたいに)
「有料の花火大会パーク」
グループ向けの施設
いつでも打ち上げ花火を楽しめる
花火の玉も買える
安全に打上られる設備がある
キャンプと同じくらいのリスク、難易度にできれば問題ない

ーーー
(もう少し水平思考)
仕事がなくなった花火職人は何をするか?

・海外向けに花火作り
⇒海外の花火の質が高まる
⇒日本の花火の注目度が上がる
⇒日本の花火が無形文化遺産に

・職人の技術=「多重仕込み」×「火薬の扱い」

火薬の使い道はどんどん少なくなっている様子
(兵器として使わない時点で、それはそうだろう)
https://www.j-kayaku.jp/outline
※ダイナマイトの国内生産も終了している

なので、手先の器用さを活かして、他の工芸品を作るなど、他産業に離散し、花火業界は自然消滅(人々の心の中に)

ご参加くださった皆様、ありがとうございました!
またやりましょう!

引き続き、楽しくて学びになる探究を実施してまいりますので、お楽しみに!