納得のいく「勉強する理由」を得る方法

こんにちは。木原です。
いきなりですが、

なぜ勉強しなければならないのか?

と、お子さんに聞かれて上手く答えられなかった
というご経験はありませんか?
あるいはご
自分でこのように悩んだことはありませんか?

先月、12月の進路探究は以下のようなテーマで実施しました。

お父さん、お母さん、学校の先生、塾の先生など、
お子さんに関わる大人たちは、
皆何かしらの答えを持っているかもしれません。

またインターネットで検索すれば
素晴らしい意見が沢山でてきます。

ですが、
本人が本当に納得し、行動につながるようにするには
どうすれば良いでしょうか?

一方的に教えてもらうのではなく
自ら考える「探究」という形式は
そのためのヒントが見つかる良いアプローチ
と言えるかもしれません。

そこで今回は、
進路探究の実施レポートと併せて
そのことをご説明したいと思います。

中3受験生の「自分が勉強する理由」

今回のワークショップではまず初めに

なぜ自分は勉強をするのか?

を沢山挙げてもらい、それらの理由を

1、勉強したいから
2、勉強はした方が良いから
3、勉強はしなければならないから

のいずれか最も当てはまるものに分類してもらいました。

中3が考える、自分が勉強する理由

1、「勉強したいから」に近い理由
・興味がある事を学びたい

2、「勉強はした方が良い」に近い理由
・自分がやりたいことを実現するため
・お金を稼ぎたい
・進学するため
・頭をよくするため
・知識を身に着けるため

3、「勉強はしなければならない」に近い理由
・常識を身に着けるため
・皆がやっているから

※上記の分類が適切かどうかは検討の余地ありとは思いますが、
今回は様々な考えを出してもらうことを重視し、
そのことに深く突っ込んではいません。

もちろん、
3よりも2
2よりも1
に当てはまる理由が多いほど理想的ですが、
本人が納得できるならば2でも3でも良いと思います。

ただ、
勉強を頑張り、目標達成し、先のステージへと進んでいく中で気づけることがありますし、
私たちのような中学生に関わる大人は、
できるだけ1の理由を本人が見出し、持つことができるよう、
日々意識しながら関わっています。

中3受験生が考える「勉強した方が良い理由」

続いて、「勉強はした方が良い」という前提で、
その理由を考えてもらいました。

中3が考える、勉強をした方が良い理由

【学生時代】
・1つの事に一生懸命取り組む、努力することで成長できる
・能力的にも、進路選択の面からも自分の目標に近づくことができる

【大人になってから】
・やりたい仕事に就く事ができる
・目標達成のために必要な手段

・学生時代のうちは自己成長のため
・大人になったら直接目標達成につながるから
といった意見を出してもらいました。

ただ、
学生のうちから目標達成のための勉強はできますし
大人になってからも、自己成長のための勉強もできます。

今回はあくまで「考えるきっかけ」ということで
このワークを通じて今回の問いに対する納得のいく答えを得たり、
今後さらに自分で考え続けることにつながればと思います。

色々な視点

最後に、こちらの記事を読みながら
今回のテーマについて一緒に考えていきました。

校長室の窓から「なぜ学ぶのか」

実践女子学園中学校高等学校

目的によって学び続ける

一生懸命勉強して、よい大学に入り、一流の企業に就職し、裕福な生活を得るためでしょうか?

そのように考えることも間違いだとは思いませんが、それは学ぶことの目的や意味ではなく、学んだことの一つの結果なのではないでしょうか?

よい大学に入り、一流の企業に就職出来たら、学ぶ必要はなくなってしまうのでしょうか?

実践女子学園中学校高等学校 校長室の窓から「なぜ学ぶのか」

成長意欲があるから、学ぶ。
知りたいと思うから、学ぶ。
達成したい目標があるから、学ぶ。

学びには常に何かしらの目的があると思います。
人には本来、向上心があり、知的好奇心もあると思います。

ちなみに、ここで言う「学び」とは、
机に向かって勉強する事だけとは限らないでしょう。

無知の知によって、学びたくなる

知らないことを知らない段階
知らないことを知っている段階
知っていることを知らない段階
知っていることを知っている段階

学びは、知らないことを知らない段階から始まります。

(中略)

自分が知らないことが沢山あるということに気がつくようになってきます。これが次の段階です。そうなってくると、知らないことをもっともっと知りたくなります。

実践女子学園中学校高等学校 校長室の窓から「なぜ学ぶのか」

「自分が知らないことがまだまだ沢山あるんだ」
と、深く実感し感動する経験の有無は
学びに対する捉え方やモチベーションに大きく影響すると思います。

ただし、
何もしないうちにこの感動を得ることはできません。

まずは勉強する
まずはやってみる
そして、何かにチャレンジする
その第一歩を踏み出すことが、
自分の可能性広げるきっかけになるはずです。

学びの基礎体力

木原は学生時代、サッカーとゴルフをやっていました。
サッカーに至っては結構長い期間やっていたものの
結局最後まで下手くそでして…(苦笑)
チームメイトにも沢山迷惑をかけましたが、
学生時代に沢山運動していたことで、
今も身体は丈夫で、元気に動き回れています。
心の底から「運動をやっていて良かった」と思います。

しかし、私も既に実感しつつありますが、
歳を取れば、身体は衰えるものです。

一方、学び考えることについては、
今日の実践が明日の力になります。

知らなかったことを知って世界が広がり
できることが増えて人の役に立てるのです。

私は元々とても頭が良いという訳ではありませんが、
昔から勉強はそれなりに真面目にやってきました。
その時に身に着いた能力や習慣は、
今日の学びの基礎になっていると感じます。

大人になってからも
学び始めるのに遅すぎるということはありませんが、
学生時代の勉強は大きな力になっていることは間違いありません。
この視点においては、
学ぶ題材よりも真剣に学ぶことが重要なのかもしれません。

納得のいく答えを得るために

ここまでのまとめになりますが、
私は、お子さんが納得のいく答えを得るためには次の3つが有効であると思います。

納得のいく勉強する理由を見出すために

1、お子さんが自ら考えること

2、お子さんが自分の経験を通して実感すること

3、大人も一緒に考える(できれば話し合う)こと

これらに共通するのは

結局、大人が答えを教えてあげる(押し付ける)のではない

ということです。
お父さん、お母さんや「先生」と呼ばれる大人たちも
日々学び続けるし、分からないことだらけなはずです。

だからこそ、
経験の量や年の功でお子さんを助けてあげられる部分はあるにせよ
基本的には一緒に考える、一緒に学び続ける
形が自然かなと思いますし、
そういった大人の姿を見て、
お子さんも刺激を受けモチベーションにつながることでしょう。

お子さんと関わる仕事をしている私自身も
学び実践することを意識しています。

自分の仕事に関することはもちろんですが、
それ以外のことも幅広く学び、考える時間を取るようにしています。

それゆえに、今回の
「なぜ勉強するのか?」
という問いに対しても色々と考えることがありますが、
それをお子さんに伝えて納得させるよりも、
お子さんはには自分で納得できる答えを掴んでもらえたらと思っています。

進路探究12月号の参加者の感想

これから取り組む勉強についてどう意識するか、考えていこうと思った。
また志望校に合格したら勉強をやめてしまうのではなく、しっかりとづけていくべきだと思う。

進路探究で一緒に学ぼう

進路探究は、中学3年生が進路選択に対して主体的に考え行動し、納得のいく進路をようになるためのワークショップです。高校受験における進路選択が、

ここ「で」いいという選択ではなく
ここ「が」いいという選択に

なるようにしていきます。

そして最終的には

  • 自分はこうしたい/こうなりたい
  • だからここに進学する

と、進路について自分の言葉で他者に説明できるようになることが目標です。

3月に「そもそも高校には行った方がいいのか?」を真剣考えることから始まり、

4月号は「自分に合った学校とは?」

5月号は「学校見学の予定受験の予定を立て、何を見てくるのか考えよう」

・・・

という具合に、毎月その時期に必要なことをテーマとして扱っていき、1年かけて納得のいく進路選択を実現します。

いよいよ高校受験を迎える
中学3年の皆さん

来年受験生となる
中学2年の皆さん

進路探究で一緒に
高校受験と将来のことについて
真剣に考えてみませんか?

1回無料で体験できます
ご参加お待ちしています!