【OIC】ウクライナ戦争勃発から一年

こんにちは。木原です。

2月26日(日)にOICワークショップ2月第2回を実施しました!今回のテーマは

ウクライナ戦争勃発から一年

です。

 

OICプログラムとは?

OICプログラムは、世界で起きていることや重要なテーマについて関心を持ち、自分で考え行動するきっかけになるとともに

  • 批判的・論理的に思考する力
  • 他者と議論する力
  • 自分で情報収集し、判断する力

を鍛えることを目的とした、主に中高生(一部小学生も参加可)対象のワークショップです。

 

今は「VUCA時代」といわれる、社会が激しく変化し先が読めない時代です。

例えば

2011年にアメリカの小学校に入学した入学した子供たちの65%はその時存在しない職業に就くだろう

と予測されています。また

約3分の1の企業が外国人留学生を採用する

というデータもあり、

  • 一生日本人とだけ仕事をする
  • 日本人だから日本の企業に就職できる

という時代は終わったと言えるでしょう。

だからこそ、こういった先行き不透明な時代を生き抜くために必要な力を身につけなければなりません。本ワークショップでは、まずは世の中で起きていることを知り、深く考え、他者と意見交換をするといった経験を積んでもらいたいと考えています。

本ワークショップでは次のことを大事にしています。

OICワークショップに参加する時の心構え

発言は自由!(どんな意見も歓迎)
※答えは一つとは限らない

聞く姿勢も大事。人の意見に相槌を拍手を送ろう!

ここには、

  • 様々な視点で柔軟に意見を出し合って学びあう
  • 意見を言うことにチャレンジする
  • 聞く姿勢を身に着ける

ことを実践してもらう狙いがあります。

今回のテーマについて

ロシアがウクライナに侵攻を開始ししてから1年が経ちました。長引く戦争による世界経済への影響は大きく、私たちの暮らしにも影響が出ていますね。

本ワークショップではちょうど一年前、このウクライナの戦争についてテーマとして扱いました。2022年2月の第1回と第2回に分けて実施したのですが、月の半ばに実施した第1回の時点ではまだ戦争にまでは至っていませんでした。

しかし、

「流石に戦争は起こさないのではないか」

という意見もある中で、2回目実施の直前に侵攻が始まってしまいました。

「戦争は起こさないのでは?」

と考える理由の1つは

「一度始めると、終わらせるのが非常に難しい」

というものがありましたが、今、まさにそのような状況になっています。

今回は

一体この戦争をどうやって終結させれば良いか

ということについて、同じ時代を生きる当事者として考えていきました。

ウクライナ戦争を終わらせる方法

ウクライナ戦争のこれまでの経緯を皆で振り返ったうえで、皆で次のことを考えていきました。

今回の問いかけ

もし自分がプーチンまたはゼレンスキーなら、この戦争をどう終わらせる?
(終わらせるためにどうする?)

皆さんの回答

小5の参加者

ロシアが諦めないと終わらない。

自分がウクライナ側なら、アメリカからの支援を受けて国を強化し、ロシアに侵攻を諦めさせる。

中1の参加者

ウクライナ地域に元々住んでいた人たちを避難させておく。

中2の参加者

ウクライナがNATOに入ることを諦めれば戦争は終わる。

中2の参加者

もし自分がウクライナ側なら、ロシアはエネルギーを輸出することで収入を得ており、今はそれが滞っているから、長期戦に持ち込む。

中3の参加者

ロシア国内での反対運動などによって、戦争継続不能になってくれないかな~と思う。

最後はデモや抗議によって、プーチンが退任して終了になるかもしれない。

高2の参加者

ウクライナとロシアの目的が対極にあるので、どちらかがどちらを負かすまで終わらないだろうな~と思う。なので、第三者が介入し、停戦させる。

ファシリテーター

どこが第三者になり得るだろう?

トルコ?
⇒トルコは今それどころではない

じゃあどこか大国が…
となると、アメリカか中国?

どちらも立場的にその役は果たせそうにない。

じゃあどこが、その役目を果たせるだろうか?

大人

もし自分がプーチンなら、10年後に勝つことを考える。(つまり短期では終わらない)

侵攻を止め、精鋭部隊をウクライナの穀倉地帯(要地)に駐屯させ、死守。敵が攻めてきたら撃退。こちらからは絶対に攻めない。

屯田と開発を行い、めちゃくちゃ発展させる。また資源を独占・コントロールし、他国が生き残るためにはロシアにつかなければならない状況を作る。NATO側は反ロシアを掲げるもののロシアにつく国も出てくるだろうから、それをもとに離間の計を行う。

戦争を終わらせるのは難しい

ウクライナ戦争を通じて、改めて、一度始まった戦争を止めることの難しさを実感させられます。

ロシアは大国であり、かつ核保有国なので、ロシアが負けることは考えにくいでしょう。ゼレンスキーは欧米の支援を得られると踏んで強気に出ており、今のところ当事者の二人に、戦争をやめる気配はありません。

一度奪われた領土を話し合いで取り戻すことは、歴史を振り返っても不可能に近いと言えるでしょう。「北方領土」も未だに返還されていませんね。

ウクライナの反転攻勢(4月11日現在)

ちなみに、本ワークショップ実施から1か月半経った4月11日現在、

  • ウクライナ東部バフムトの攻防戦
  • ウクライナの電力網復旧のニュース
  • ウクライナの反転攻勢の話

などが報道されています。一時は国内深くまで侵攻されたウクライナ軍ですが、その後押し返し、膠着状態になっている印象です。そしてここからウクライナ軍が反転攻勢をするならば、この先の戦況はどのように動いていくでしょうか。

(参考:【NHK】ウクライナ情勢

第一次大戦は4年続いた

サラエボ事件をきっかけに始まった第一次世界大戦。毒ガスなどの新兵器が使われ、1600万人以上の人が亡くなった、人類史上最も死者数の多い戦争です。

私たちはこの結末を教科書で習い、知っていますが、サラエボ事件が起こった当時、一体だれが

世界中の国を巻き込み、4年間も続く戦争

になることを想像したでしょうか。第一次世界大戦には

「今から世界大戦開始」

と言えるような分かりやすい始まりがあったわけではなく、事がどんどんエスカレートしていき、泥沼の世界大戦になってしまったというのが実際のところなのではないかと思います。

またその後の第二次世界大戦についても、教科書では、

1939年 第二次世界大戦のスタート
1941年 日米開戦

と習います。年表で見ると、これらの出来事は立て続けに起こったように見えますが、実際にはこの間に2年のギャップがあります。当時の人々の認識や生活はどのようなものだったでしょうか。

第二次世界大戦は

  • ドイツとイタリアが降伏
  • ドイツに至っては国土が戦場となり、リーダーは自決
  • 日本も本土が戦場となり、2発の核を落とされて降伏

という結末を迎えました。今、ウクライナ戦争が始まってから1年が経過しています。この先はどうなっていくのでしょうか。

我々は当事者

今起きている戦争は教科書の中の出来事ではありません。私たちが暮らしているこの社会(世界)で実際に起きていることです。そして私たちは国際社会の一員であり、当事者です。

私たちには世の中を変える力があります。例えば、私たちの意見が集まって世論となり、世論は国のリーダーや政治を変えられます。先ほどの発表で

「どの国が間を取り持てるか?」

という話がありました。我々日本が、その役を担っても良さそうではありませんか?日本が他国の顔色を窺わずに信念を持って行動できる国になれば、平和を実現できる国になればいいですよね。

今実際に起きている戦争が、教科書で習う歴史の知識と併せて、

  • この国がどうなっていけば良いか
  • 私たち一人ひとりがなぜ学び、成長するのか

を真剣に考えるきっかけをくれているように思います。

参加者の声

小5の参加者

ウクライナとロシアの関係を知ることができた。

中1の参加者

ウクライナとロシアの戦争を終結させるのは難しいということが分かりました。

中2の参加者

様々な出来事が絡まって今の事態が起きていることが分かった。

中3の参加者

初めてロシア国内のことについて調べました。

高2の参加者

日本は第二次世界大戦後、戦争が起こることを想定していない社会の仕組みであることが緊急時の対応を遅らせていると思いました。

戦争には双方の言い分があり、落とし所を見つけるのがとても厳しいです。

ロシアは核兵器を持っている限り、負けることは無いし、かといってウクライナが戦争をやめる訳でも無くより長期化しそうな問題だと改めて感じました。

OICワークショップは
毎月2回実施しています。
初参加の方は1回無料で体験可能なので
ぜひお気軽にお問合せください!