第112回「日本は豊かなのか」

第112回 探究型ワークショップ実施!

 
今回のテーマは「日本は豊かなのか」です。
 
 
 

【今回の問いかけ】

 
私たち日本人が「買えるもの」と
「(買いたくても)買えないもの」ってどういったものがある?
また私たちの「買う力」はこの先どうなるだろうか。
 
 
 

【今回のグループトーク】

~インプットセッション~

>>購買力平価(ビックマック指数)ですね。
*お金だけでなく、それで何が買えるかに注目しているのですな。
>>日本の物価は実はかなり安くなっている
>>中国は7年後ぐらいにアメリカを抜くらしい
>>100均も海外だと高いですね
>>2ドルショップが多いね
>>「消費者物価指数」
(よく買うものがどのくらい値上がりしているか/給与上昇とかと比較してみるといい感じ)
なんかでみると、日本は過ごしやすいくらいみたいという説も…(物価指数)
>>給与が順調に上がってる人は楽でしょうね
>>(今のおじさんには良いというのは)そうですよね。
>>インバウンドが増えたのも、日本がいいということもあるけど、日本が安いから、というのもあるんですよね。
>>海外の旅行の宣伝みたら
「日本は20年以上の経済低迷のせいで旅行したらこんなにいいものが安く手に入る」
って言っててびびった 
>>インバウンド、爆買いみたいなのも、転売目的なら「ただ安いから」(商品が好きなわけじゃない)という理由だったり…
>>後は国土の狭さ、みたいなのが価格に影響しているという説も…
(アメリカは(特にネット以前は)宣伝コスト、流通コストが比較的大きい、そして浸透するまで時間がかかるので、商品のバージョンアップがおそめになりがち)
>>アメリカは広すぎて色々大変
>>雑穀も「スーパーフード」扱いだもんなあ…>健康食
>>ブランドもののカバンは日本独特ですよね。アメリカだと普通の人はあまりもたないかも
>>お金もちが買える鞄→そうみられたい、という心理ですな。
>>ブランドバックは(文化)後進国ほど売れるという話も…(あくまで説です)
>>塾に行かずに塾に行っている人よりいい成績をとるのがステータス
>>塾は本来「薬(サプリ)」みたいなもので、合う人が行くのがよいのかもですね。
>>確か年収700万円ぐらいまでは幸福度があがってその後は同じというリサーチがあったような気がします。
 

~グループトーク本編~

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「買えるもの」
・自由
・人の心
・友人、仲間、家族
・時間
・人の命
・品性
「買えないもの」
・おいしいもの
・家、土地(農地や海外の例)
・ユニクロの服、
・ロシアのバイカル湖近くのパン
「買う力」はどうなっていくか?
・「お金」以外の「資産」も重要になる
・信頼残高?フォロワー、究極の知恵など
・日本は?
→緩やかながら海外のものを安く買えなくなる
(政策次第だけど)
「お金」が無くなるかもしれない?
>>衣食足りて礼節を…ですな・
>>農地私も買えないにいれました!
>>アジアも借地権(借りてる)ですもんね…
*アフリカなどのランドトロール(他国に買われれば事実上侵略)も問題になっていますよね…
 
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買えるもの
・TV エアコン 日用家電
・家(空き家)
・服   
買えない物
・宇宙旅行 
・農地     
・有機野菜
・果物   
・最先端医療
・自動運転車  
買う力
・私たちの買う力、個人の購買力には格差がでてくる
農作物等付加価値をつけようとするために、値段があがってきて平均的な日本人が日常生活で購入するのは難しくなってくる
この20年間平均給与所得もあがらないままきている日本人では購買力はなくなってくる
 
>>三種の神器…!>家電
>>田舎は「自分でメンテナンスできる力があれば」ただ同然で手に入るよ
>>家の話ね
>>そうそう
>>農地や農業そのものに手が出しにくいのは、食料自給率の問題など考えても、もうこれは国家滅亡の陰謀なんじゃないかと(笑)
>>価格が安いけど価値があるもの(野菜な米)はいろいろな思惑がありますもんね…
>>コロナで飲食店を狙い撃ちにしているのは農業をつぶすためという説ありますよね
>>むむ…?(すごい説…!?
>>置いておいても居なくなるおじーちゃん農業を攻撃する必要があるかしら…?
↑この飲食店の説、深堀りしたい(笑)
>>ニンジャスレイヤー
⇒自然のものが食べられなくなる??
⇒人工肉
>>無農薬野菜vs雑草
>>「百姓貴族」(漫画)でもありましたねー
>>値段の高い安いと、実際の価値には乖離がありそうですね
(特に都会に住んでいると…?)
>>無農薬野菜はかえってよくない説があります
↑たしかに。。。!
>>お茶は農薬めっちゃつかってるよね
>>食べ物の値段設定って、奥深いですね…
 
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買えるものってなに?
・時間
・健康
・実質人間が作れるすべてのもの
買いたくても買えないものって何?
・広大な土地
・感情、感覚
・真の友情や愛情
・車
・時間
・知識、知恵
・優しさ、豊かな暮らし(利便性を求めすぎている)
・経験(誰にでもできるものと能力がないと得られないものがある)
・能力(時によって買うことはできる)
買う力はどうなる?
・手軽に買うことができるため、利便性を求めるようになる
・長持ちするかを見極める力は落ちる
・あふれかえっているから、見極める力はつく
>>「自分の時間」を買う
「他人の時間」を買う
はそれぞれ色々言い換えられそうだなぁと思いました。
>>そう言っていたホリエモンは嫉妬心というものにぼろ負けしましたね
 
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・ほとんどのものは買える
・買えないものは
・私がこれまでどんな経験を築いたか
・自然
などですかね
・宇宙
>>お金って結局誰のものでもないですね!
>>ただ色んな経験するにもお金がいったりしますよね
 
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【買えるもの/買いたくても買えないモノ】
>小結
これは個性の話かも?
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>買えるもの
まあ、いろいろ買える。
(変えないモノは大抵ヤバいモノ)
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>”今”(買いたくても)買えないモノ
感覚、気づき、忘れること、う〇ち(マイクロバイオーム)。
ISS内での俺の部屋(55億円(仮):トイレ一回100万円(?)くらい)
神経活性、ヒトマイクロバイオーム、
デジタルトリートメントetc.etc…
欲しいものがあれば大抵は買える世界に。
*昔はコショウが金と等価値だが、それを是正する動きが世界を変えた。
ーーーーー
>今後「買う力」はどうなるか?
衣食住…人は物質的に満たされた(と勘違いしてしまう)
AIがやりたいことに気づいてくれたら、
(多くの)ヒトは迷子になってしまう?
*近代社会性の問題(≒仕事のやりがい)
欲望や困りごと、所有こそが人間発展の源泉。
なので、
買う力を養成するようになる…かもしれない。
>>日本もヤフオクの黎明期はコピー品とかクスリとか売ってたの思い出した
>>こうしてみると金で買えるものってほんまは大した価値がないような気がしてきた
ーーー
いま携わっている仕事と重ねて。
アメリカの大学(いわゆる先端の教育を受けられる世界ランキングでも上位の大学だけでなく、4年生大学の教育。
なかなか一般の日本人には買えないお値段になっています。
スタンフォードみたいなところに行こうと思うと、学費5万ドル(年間500万円以上??)
生活費や教材など含めたら650万円から700万円。
ただし、アメリカは奨学金制度が充実。
優秀な「実績」(これは偏差値とかではありません)を残せば、返済不要の奨学金が受けられます。
ぼくの行っていた大学も、いま調べたら37,000ドル/年でした。
ぼくが行っていたころは、16,000ドルくらいでした。
20年でこれくらい変化している。
買う力⇒お金で、ということだとかなり弱くなると思います。
円が弱くなるというより、日本人が相対的に稼げなくなっている。
東南アジアにも抜かされる??
とか、本当にそういう恐れもあるという前提で、いろんな物事に向き合っていきたいですね。
>>だからサンデル教授がこんな本をだすことになる
>>学歴=能力があると勘違いしたらダメってやつでしたっけ?
>>自分が実力だと思ってることは実は環境に恵まれてたということを忘れてはならないということを述べてます。
>>なるほどー!
>>そもそもある程度金持ちでないとアメリカの大学にはいけないやろ?っていう感じかな
>>昔の「名士」みたいですね
>>結局、エリート層はみんな金持ってる、、兼ね持ってる人が人脈も学びの機会にも恵まれて、みたいな、、
>>下剋上がない社会はつまらんね~
>>下剋上(産業障壁打破)はいいことありますしねー!
 
 

【ファシリテーターより】

 
今回もありがとうございました。
ファシリテーターを務めさせていただきました、木原です。
今回のテーマを企画したきっかけは、「日本は衰退している」という話をよく耳にするとともに、「まだ日本はアジアで一番の大国だと思っている人がいる」といった話も聞きますので、ならば一度「この視点について探究してみるのは面白いかもしれない」と考えたことでした。
その後企画して行く中で、「日本は豊かなのか」と「日本は貧しいのか」のどちらが良いだろうか、、等々、様々なことを考えながら、最終的に今回の問いかけで表現したように、「購買力」にフォーカスして考えていく形にしてみた次第です。
私自身、お恥ずかしい話、経済系のジャンルは勉強不足であまり得意ではありませんでしたので、準備の段階でいつもより調べたり考えたりしました。しかし、やはり皆で考え話し合う場というのはすごいもので、事前に予想していたよりもはるかに幅広い視点からの意見をたくさん出していただいたと感じております。
「無農薬野菜は田舎に行けばそこら中に生えている」
という話は、とても印象的でした。
「なるほど確かに、、(笑)」
と思いつつ、都会にずっといると気づかないものだなぁと思います。
その後も話が広がっていきましたが、
「何にお金を払っているのか」
「それにお金を払う必要(価値?)があるのか」
といったことについては、普段は意外と目が行っていないなぁと思いましたので、日常の中で考えていくきっかけになりそうです。
 
ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
またやりましょう!
次回は第113回
「ドローン技術の今後」
を予定しております。
今後も楽しくて学びになる探究の場を実施してまいりますので、お楽しみに!